若づくり、してるつもりは、ない……。

 昨日、バイト先の子と話していますと『デザイン系の専門学校』に通っている、とのことでした。
 課題がいっぱいある、とかかなりインドア生活、とか聞いてたので、美術系だったりして、とか薄々感じてはいたのですが。
 
 もしやと思い、尋ねてみると……なんと、青谷の母校でした。近いもんね!

「私、そこの卒業生ですよ。ってことは先輩ですね」

 なんて笑う青谷に、相手は何故か固まりました。

「え……?」

 世の中の狭さに驚いているのかと思いきや、衝撃の一言。

「成人してはったんですか?」

 成人って、真顔であなた!!

「卒業生って、え? いくつなんですか? てっきり私と同い年か、年下……年下だと思ってたんですけど!」

 相当うろたえられました。
 ……そっか。年下だと、思われてたんだぁ。
 うーん、妙に複雑だなぁ。
 
 そういえば、そのバイト先で別の人に

「高1? 高2?」

 って聞かれたね。何でその二択なんだっての!
 とか思ったけど、それは同時期にそのくらいの新人が入ったかららしい。先入観のなせるワザですね。

 見た目が若いのがよいことだ。うん、かもしれないけど、年下に年下扱いされると、何だかなめられているような気もしてくるじゃない?
 
 それと、実年齢言いにくくなるのね、何だかね。
 いや、まだそこまで激しく離れてるわけでもない……とは思うのだけど。

 でもって、あれですね。

「え……」
 
 って「しまった」みたいな顔してフリーズする、あの瞬間ね。
 それはそれでちょっとおもしろいんだけどね。何かもうすみません、みたいなね。
 謝りたくなっちゃいますね。

「いや、あの……随分と若々しいものですから!」

 それが、彼女の必死のフォローでした。
 若々しいってあなた。微妙に際どい発言ですよ、それ。
 実際に若い人に対して使うならいいけど、年上に対して使う場合。

①年の割りに若く見える
②未熟で大人気ない

 両方の意味にとれます。該当は①なのでしょうが、つまり「思ったより年いってますよね」ってことですからね。
 いや……その通りなんだろうけどさ。
 結構凹みます。
 
 若づくりか、若づくりなのか。服装の趣味が悪いのですか?
 身長はそれなりだから、小柄ってわけではないんだけどな。顔が丸っこいせいか。それともまさか、言動に問題ありですか?

 果たして大人の女性らしさとは、どのようにして身につければよいのか……。くそぅ、どうせ色気なんかないよ!(自虐発言)

 若く見られるというと自慢かよ、と思われがちですが、意外と真剣に悩んでるのですよ、これが。
 というか、若く見られるのと子供っぽく見られるのって、かなり違う気が……。

 女心とは、実に複雑なものなのです。