合評作品について物申す。
塾生にしかわからない話題なので恐縮ですが、青谷が小説の合評であげた作品について、言い訳じみた弁解を。
軍隊の施設がおかしい、ゆるすぎる、という意見があがり、軍隊のことをまるでわかっていない、という指摘をされました。
確かに、青谷は軍隊にはさほど詳しくないですし、その知識は断然、先生のが長けていらっしゃると思います。
しかし合評の場でも言ったように、これは『戦場の軍隊』でもなく『新兵訓練』でもなく、『士官学校』の(試験の)お話です。
士官学校にはお風呂も着替え(手入れは自分たちでしますが)も普通にあります。図書館や自習室などもあります。
むしろ常にピシッとしている必要があります。(服のシワとか汚れとか許されないそうで)
規則も訓練も勉強も厳しいけれど、衣食住が保証される、エリートの学校なのです。
体罰もほとんどないそうです。(教官となるのは大体軍曹で、卒業後は部下になるからだとか)
「プラトーン」でも中尉が正直頼りなくて、なめられていましたよね。でかいミスするし。実戦を経験して生き抜いた軍曹たちに対するエリート士官、として描かれているからだと思います。(士官が全員情けないという意味ではないですよ、もちろん)
確かに作品の中では現在教官が不在なため、ゆるい感じになっているかもしれません。作品の展開として、緊張感がなくなるからお風呂や着替えの描写がいらない、というのはわかるのですが、お風呂や着替えのある軍隊組織はゆるい、甘すぎる、というのは正直言って、よくわかりません。
それに私がやりたいものは「フルメタルジャケット」よりは「愛と青春の旅立ち」に近いのです。
(ちなみに「フルメタルジャケット」は新兵訓練、「愛と青春の旅立ち」は士官学校です)
以上の理由から、ああした形で書かせていただきました。
もちろん、まだまだ調べたりないところは沢山あるので自分が正しい、とは言い切れないのですが。
先生方のイメージされる『軍隊』と私の調べた限りの『士官学校』との間に齟齬があるように思えたので、僭越ながらこの場を借りて意見させていただきました。
本来なら合評の場で言えるとよかったのですが、実際のところ軍や戦争に詳しい先生に対してその場で反論する自信がなかったことと、青谷がしゃべりすぎるせいで合評が長びく、と言われているらしいので自粛させていただきました。
とはいえ、違和感を抱いたままでは作品を直すことはできないので、この考えが間違っているのであれば指摘していただきたい、と思います。