「ふるさと怪談」イベントの続き 〜偉大なるお言葉〜

 ちょっと長くなったので二回にわけてみました。

 イベントが始まる前、手土産持参で控え室に顔を出させていただいた青谷なのですが、そこには前述の豪華メンバーたちが……。
 その上、挨拶に来られた方々で大賑わいです。あの輪に入りたい……だけど恐れ多すぎる。
 緊張している中、声をかけてくださったのが朱雀門さんだったわけです。
 ホラー大賞で名前が残ってたのを見た、とおっしゃってくだったのですが……二次で消えた身としては、お恥ずかしい限りです。もし短編賞とれてたらおそろい(?)だったんですけどね……そううまくはいきません。受賞された方々がまぶしく見えます。


 ところで、宮部みゆきさん。私、実際にお会いするの初めてなんですが……何て言うか、めちゃくちゃ可愛い方です。
 小柄で見た目で愛らしいのももちろんですが、声とか口調とか、動きの一つ一つとか……すごく可愛い。
 男女問わず、好かれるタイプだと思います。作品のイメージではなんていうか、落ち着いた大人の女性って感じだったんですが、お会いしてみると『永遠の少女』という感じでした。
 でも子供っぽいとか、ぶりっことかでもなくて。すごく印象がいいんです。何なんでしょうね、アレは。
 見習いたい気もするけれど、とうてい真似できない……やったらただのぶりっこになってしまいそうです。

 そしてそして、京極夏彦さん。
 大御所というのももちろんですが、実は私、百鬼夜行シリーズ大好きなんです。あれは時間と心を奪い去る魔本です。
 なので、めちゃくちゃ緊張しました。
 以前にもイベントなどでお見かけしたことはあるんですが、声をかけたことはさすがになくて。

 でも、すぐ近くにいるわけです。控え室で。こら、いかなあかんでしょう。ということで、勇気を振り絞って声かけました。

 ファンです、とは言いませんでした。というより言えませんでした。
 実際、本当のところはそうなんですけど。
 でもそれを口にしたら、ただのファンになってしまう気がして。
 そうではなくて、せめて作家志望、作家の卵でいたかった。
 憧れるだけでなく、目標にしていることを知っていただきたかったのです。

 サイン欲しいとか、一緒に写真を、というのも恐れ多くていえない。けど、名刺だけは渡させていただきました。

 
 とはいえ大御所ですので、「はいはい」とあしらわれても仕方ないだろうなぁ、なんて思っていたのですが。

 なんと京極さん、名前に聞き覚えがあるとおっしゃられて。
 お世話になっている山田誠二監督から話を聴いているとのことでした。山田監督、ありがとうございます! この際、どんな失敗談が筒抜けになっていても構いません。(マーライオン伝説とか……いや、あれは監督には目撃されていないのか)この感動のためであれば!

 その上、作家志望ということでアドバイスまでいただきまして……。
 京極さんが目の前で、大勢に対してではなく自分に対してアドバイスを!

 もったいないので詳しくは書きませんが、作品を書く際の注意点やプロになるための心構えみたいなことを教えていただきました。

「これがわかってないやつは、中々プロになれない」

 そんな重要なお言葉です。しっかり胸に刻み込ませていただきました。

 脳みそ沸騰して鼻から垂れ流すかと思いましたよ。(どんな比喩だ)

 興奮して混乱して、半ばわけのわからない状態ではありましたが、一言一言がとても重くて、ありがたくて、浮遊しかける魂を捕らえておくのが大変でした。

 塾生仲間のT井さんがカメラまわしていたそうなんですが、ほとんど気づいてませんでした。証拠映像があると聞いて、「記念にください!」と叫びましたとも。


 めちゃくちゃテンションあがりました。というより、これであがらなきゃ嘘でしょう!

 帰る前、中山先生と塾生仲間で食事をしたのですが(皆さんお忙しいのと経費自己負担なのもあってか、公式な打ち上げはなかったのです)テンションおかしいと言われましたからね。
 どうも私、テンション高いと妙な動きをするらしいです。
 関西ウォーカーTVの打ち上げのときにも言われました。
 まぁでも……テンションあがるのはいいことですよね。

「これがあるから塾なんだ。こういうことに参加しないやつおど、それがわからず塾をやめていく」

 先生のその言葉、とても身に沁みました。
 だって、ただの作家志望じゃこんな奇跡、どう転んだってありえませんよ。

有栖川有栖京極夏彦からアドバイスをもらったやつは、そうはおらんで」

 とも言われました。ただし。

「これで作家になれんかったらどうしようもないな」

 とも釘を刺されました。
 強烈なプレッシャーですね……。

 はい、もちろん皆さんからいただいたお言葉、そして充実したこの気力。決して無駄には致しませんとも。

 今すぐに、とは言い切れなくとも、いずれ必ずや、同じ土俵にあがらせていただきたいと思います。

 そのためにも、作品を書きまくります!